インタビューvol.6
ルームフレグランス
ブランドオーナー
梨花さん

子どもたちのために
花咲く未来を残したい


化粧品ブランドでマーケティングのお仕事をしているうちに環境問題に興味を持ち始めたという梨花さん。ルームフレグランスブランド「Anearth」を立ち上げた今、「より環境を意識するようになった」という彼女にお話を伺いました。

旅する気分を味わえる香り

現在のお仕事をするきっかけは何ですか?

今のブランドを立ち上げる前は、天然由来の原料を使った化粧品のブランドで、ショップマーケティングの仕事をしていました。そのブランドは環境活動にも熱心で、空き瓶を戻してくれたお客様にポイントを差し上げる活動をしていました。

それが環境に興味を持つきっかけだったのですか?

私は韓国出身なのですが、生まれ育った場所が田舎でした。よく行っていたおばあちゃんの家はさらに田舎で、海と山に囲まれていました。自然や環境に興味を持ったのは、それがルーツかもしれません。

なぜ、ルームフレグランスのブランドを?

香りに興味はありましたが、香水は自分のために使うものです。でも、ディフューザーやルームフレグランスは、同じ部屋や環境にいるみんなで楽しむものですよね。ひとつの空間で香りを共有するって素敵だなあって思いました。

香りづくりをする時に意識していることはありますか?

日常から少し離れて、旅をしている気分を味わえたらいいなと思って、商品を作っています。たとえば、旅行に行った時に、雨上がりの森で嗅いだ香りの記憶をイメージして作ったのが「AUTUMON FOREST」です。嗅いだ人が、森にいるような気分になってほしくて作りました。

森といえば、私たちも100年をかける森づくり「Pontaの森」という活動をしています。森や自然について、考えていることはありますか?

森は身近にあって守りやすいですから、まず森から環境を考えるのはいいなと思います。私は最近、海の環境問題もとても気になっています。海では、人間が捨てたプラスチックやビニールが生物たちを苦しめています。誰も捨てないのが理想ですが、難しいなら最初からそういう物を作らないことも大切です。私たちが息をする酸素は、森だけではなく海からも供給されています。陸と海、両方の環境問題を考えなくてはいけません。

他にも、最近気になる環境問題はありますか?

牛や豚などの食肉が気になっています。食用の牛を育てるために、莫大なCO2が排出されています。私たちみんなが、1週間のうちたった1日肉食をやめるだけで、かなりの量のCO2排出が抑えられるといわれているので、意識していきたいと考えています。

誰も捨てないのが
理想ですが、最初から
作らないことも大切です。

きれいな世界になっていくのが楽しい

日々の生活で意識していることはありますか?

なるべくプラスチック容器の食品は避けていますが、それでも買った時は、食べ終わったら洗って回収に出しています。シャンプーなどはプラスチック容器のゴミが大量に出るので、紙包装の石鹸に置き換えました。ネットに入れて泡立てると使いやすいですよ。もちろん、マイバッグを持ち歩いたり、基本のことも心掛けています。あとは、なるべく歩くようにしています。健康やダイエットにもなって、一石二鳥です。楽しみながら続けるのがエコだと思います。

「Green Ponta Action」アプリが考えているのも、まさに楽しむエコです。

自分が歩いて獲得したスコアによって、花が咲いたり、砂漠が緑になったりして、きれいな世界になっていくのが楽しいなって思います。アプリの「宣言する」の項目は、いつもやっていることばかりです(笑)

これからしてみたいことはありますか?

「Anearth」の容器は、ハンドメイドのガラス瓶を使っています。よくあるディフューザーボトルは、洗いにくくて再利用しにくいデザインが多いのですが、「Anearth」は最初から再利用を意識して、洗いやすい形状にしました。デザインにこだわり、インテリアや花瓶などに使いたくなる美しいものにしています。今後は、さらに環境に良いものづくりをしたいと思っています。ガラス以外でも、土に溶けるプラスチックなど様々な環境に優しい素材を模索しています。

「Anearth」は洗いやすい
デザインのボトルなので、
インテリアや花瓶など
に再利用できます。

砂漠に花を咲かせましょう

「Green Ponta Action」アプリに期待することはありますか?

人は選択ができる生き物です。消費でも、環境のためにできることを1つずつ選択することが大切だなって思います。でも、「自分の活動で世界がどう変わるか」をイメージするのは難しい。このアプリの中で、自分の行動によって砂漠に花が咲けば、想像しやすく楽しくなります。環境問題は、将来子どもたちが生きる世界を良くすることです。ぜひ、お母さん、お父さんにやってもらいたいですね。

イメージしやすいということが、エコな活動を推進するのですね。

そうです。たとえば「Green Ponta Action」でもらえるプレゼントで、「Pontaの森」の木を1本植林できて、名前を付けることができたら楽しそうですね。その木が、また酸素を増やしてくれるし、この森に自分の木があるって自慢できます(笑)

環境問題は、
将来子どもたちが生きる
世界を良くすることです。